リハビリ編③ 定位脳手術から3ヶ月


3ヶ月たつと、2ヶ月目にはまだ少し見られた指の巻き込みがだいぶ解消されるのがわかりました。



もちろん自然にできたわけではありません。

本当に地道なリハビリを色々な視点でアプローチして行いました。







*ペンや箸をつまむ時にできるだけ左手で、小指を伸ばしてつまむ。


*ギターを弾くときも同様に、さらにMP関節重視の稼働を意識。


*小指の腹で弦を押さえるように意識的に心がける。

   (これをすると、少しタイムがよれたり音が綺麗に出ず、ビビったりかすれたりしますが、

指先で押さえるより指腹で押さえる方が指が真っ直ぐになるため、

巻き込み癖を治す方法としては個人的に効果的でした。)


*屈筋(指を動かす筋肉)の筋トレを無理なく。




などなど。


本当に地道なリハビリで、気が遠くなる思いでした。


なんでこんなことしているんだろうと落ち込んだこともしばしば。


正直めげながら、それでも自分を信じて、続けていきました。





でも実際には、このリハビリは

巻き込み癖にかなり効いたのではないかと思います。



その甲斐あって、2ヶ月目にはできなかった酒バラのソロがなんとかできました!

下の動画がその時のものです。








続いて、

合併症の経過は下の通りです。


*相変わらず、歩く時左足を引きずる。


*左側の距離感が分かりづらく、よく壁にぶつかったり足を打つ。これも相変わらず。


*物を持つ時も左手で持つと落としてしまう。

これも変わらず。


*よく左側によろめくが、転ぶことはなくなる。でもやはり疲れると転ぶ。


2ヶ月目で人から指摘されたことだったが、しゃべっている時や笑う時に左側の口角が上がらない。


口輪筋(口周りを動かす筋肉)も例に漏れず、

左側だけ麻痺していてゆるゆるなため、左側の唇によく唾がたまったりする。

これも変わらず。



日常生活の合併症の経過は2ヶ月目とあまり変わりませんでした。











続いて演奏面の心の持ち様の変化について。



少し指が動いてきた嬉しさと同時に、やはり俯瞰で見た自分の演奏の拙さにとても落ち込みました。




師匠の伊藤寛哲さんのプレイはもちろんのこと、

同年代や少し歳下の素晴らしいギタリスト達のプレイを見て、本当に自分は全然ダメだなと。



以前セッションでご一緒させてもらった

岐阜の亀山淳弥さん、


まだお会いしたことはないですが、

名古屋の竹内勝哉さんのプレイをSNSで見ては、

うまいなーすげえなあー…と落ち込んでいました。



その様な方々と比べる様な状態では

そもそもないのですが、自分は病気になり、どんどん差をつけられていくばかりだなと、

いつも悲観していました。



でも、今その様な思いを抱えて悩んでいらっしゃる方に向けて。



リハビリや、

練習や、

治療の為にやるべき行動

(すごく小さなことでも構いません) 、

今はただそれだけを見て、

今やるべきことそれだけをちゃんとやっていれば、

ある時思いもよらない嬉しいことや、

すごく大きなチャンスが、あちらからやってきたりします。




今は自分に自信が持てないのもとてもよくわかりますし、僕自身今でもそうです。


でも、見てくださっている方はちゃんといらっしゃって、それが想像以上の結果に繋がることが

意外にも多いのです。




僕自身術後半年経ってから、まだまだ完治には程遠いにも関わらず、術前よりギターのお仕事はむしろ増えました。



色々なご縁があり、お声がけくださった方や周りの方々に感謝するばかりです。



中には、このブログを読んでくださって、評価してくださりオファーをして頂いたこともありました。




だから、いい意味で目先のことだけ考える。

あと、思いついたことは実行する。

演奏面だけでなく、情報をアウトプットすることに関してもです。

(僕の場合はインスタで動画を使ったリアルタイムでの経過報告、ブログ執筆、ジストニアについての体験談を喋り、YouTubeにあげるなどなど。)




今、後遺
症やリハビリ、

ジストニアの症状自体と闘っておられる皆さま、

ゆっくりと、でも諦めずに、

休み休み進んでいってください!



何ヶ月後か、何年後かになるかはわかりませんが、

いつか想像以上の自分に出会えます。



ここまで読んでくださり、ありがとうございました!