入院生活で行ったこと③

2019年3月 23.24

ひっそり自分のベッドで

ギターを弾いてリハビリしていたつもりだったのですが、

看護師さんが気を使ってくださり、

椅子と机のある空き部屋に案内してくださり、

「ここでなら気を遣わずに音しっかり出して練習していいよ」と言っていただき、せっかくなのでお言葉に甘えました。




フォーカルジストニア真っ最中の時、

曲がる指を抑制しようとして

指用ギブスとして短いボトルネックをはめて弾いていたのがいけなかったのか、

 

小指の第二関節が変形してしまっているらしく、ストレッチで矯正を試みていきます。




酒バラのテーマとアドリブソロ、コンピングの

演奏を試しにやってみました。

それまではフォームの改善とリハビリ用の運指練習のみやっていたので、実践的な練習は術後初めてでした。


結果は、

手に力が入らないからなのか、思い描く演奏に指が付いてきません。(症状があった指、そうでない指関係なく)

具体的にいうと、指の力がとんでもなく弱くなっていて、動きが遅く、弦をしっかり押さえるのもままならないという感じでした。



夢の中で走ろうとすると、自分の動きがスローモーションのようになって速く走れないあの感覚に似ていました。



すごい一生懸命走ってるつもりなのに、自分の進んでるスピードはスローモーションみたいなあれ。(伝わるだろうか?笑)



頭では鳴っているはずの音が、

ビビったり押さえれてなくて無音だったり、

速いフレーズはなおさら指が動かない。



それでも、小指薬指の巻き込みの症状はなくなっていました。リハビリと時間が解決してくれるのかなと思いました。



そこから運指練習のリハビリをメトロノーム鳴らして行っていきました。




気づいたら3時間くらい部屋を独占していたことに気づき、申し訳なくなって部屋を出ました笑



聞いていた通り、発症前の元の手に戻るわけではありませんでした。

今までのテクニックが全てリセットされた感覚。



わかっていたことではありましたが、やはり焦りました。


同年代のギタリスト達の演奏をツイッターなどで聞いて、自分はこんなところでつまづいている場合じゃないのにと泣きそうになって。



改めて、自分は今までのギタリスト人生の中で最大の壁を、まだ登りはじめたばかりの段階にいるんだと感じました。



この経験が将来自分を飛躍させてくれるものだと自分に言い聞かせるしかありませんでした。




今このブログを書いているのは術後5ヶ月になる頃ですが、まだこの指のままならさに苦しんでいるところです。