音楽の価値観について。

名古屋駅前ボイトレ&ギタースクール F studio代表、
ギター講師、演奏家の古田竜之介です。
ふと車で考えていたことを文章にしてみます。
僕は、音楽が1番パワーを発揮する時ってのは、音楽単体でなく、別の何かと合体した時だと思っています。
映画でもよい。アニメでもよい。ゲームでもよい。みなさまおひとりおひとりの人生での1ページでもよい。推しのミュージシャンの人生でもよい。要するにストーリーですね。
なにかのストーリーと音楽が手を取り合った時、
音楽はすごいパワーを発揮してくれる!!
急にお話はとびますが、僕はいつも車で、ジョー・パスのアルティメットギターというアルバムを聴いています。
単純に好きだからってのもありますが、今のところこのアルバムが僕の中で単体最強のアルバムだからです。
僕が1番好きなギタリストとしていつもおはなしに出したり、記事に書いたりしているのは、山岸潤史さん、ジョンスコフィールド、そしてジョーパス。
とくに山岸潤史さんは、おそらく僕の中で原点であり、1番好きなギタリストと言えると思います。
でも、それは僕の人生の中で、山岸潤史さんの演奏がめちゃくちゃターニングポイントになったというストーリーがあるからかもしれない。さらに、山岸潤史さんは日本人でありながら、アメリカの音楽モンスターたちがひしめくニューオリンズでめちゃくちゃギタリストとして成功しているというストーリーも乗っかっているからかもしれない。野球で言うとイチロー選手や松井選手、大谷選手を見て、すげー!!ってなっているような、情報がめちゃくちゃ効いているのかもしれない。
もちろんはじめて山岸潤史さん演奏を、きいたときの衝撃は本物だし、それに感化されて僕の音楽感みたいものが変わったのは間違いないですが。
たとえば、全くギターをやろうとも思わなかった小学生の頃の僕に、山岸さんのソロアルバムを単体で聴かせて、はたして僕はギターをはじめるだろうか?なんて考えたわけです。色んな意味でいい考え方ではないのかもしれませんし、この考え方を俗的と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、決して否定しているわけではないです。
ただ、単体の音楽の力っていうものを決して過大評価してはいけないなとも思っているわけで…。
そんな中、なんで僕はいつも移動中ジョーパスを聴いているんだろうと思ったら、ジョーパスのアルバム、とくにアルティメットギターやVIRTUSOあたりを小学生の僕に聴かせたら、かならずギターをはじめるだろうな!とおもったわけで。それくらいジョーパスすごい!!ってことでもあるし、それ以外が負けてるってことでもない。
それでも僕は自分にとってNo.1ギタリストは誰かと聞かれたら、山岸潤史さんと答えるでしょうから。
音楽ってのはそれくらい、ちゃんと突き詰めていけばいくほど、自分の中でも価値基準がむずかしい。
だから、ましてや他のみなさまの好きな音楽や、好きなミュージシャンに物申したりすることは、僕は絶対にしません。僕がなんとなく昔からずーっとそういう考え方をしている理由が、今日すこしわかったような気がしました。