音楽のシーンはくるくるとまわる。
名古屋駅前ボイトレ&ギタースクール F studio代表、ギター講師、演奏家の古田竜之介です。
一年ほど前になるでしょうか、音楽業界で少し話題になった、ギターなどのイントロや間奏が最近はなくなった。というネタ。TikTokを主としてショート動画が流行り、その中で使われる音楽がバズるようになった。ショート動画ゆえに、曲の1番聴かせたいところやサビをすぐに持ってこないといけないため、歌のみで感想やイントロは入れる隙間がなくなった。だから最近の歌は演奏に厚みがない、みたいなものでした。確か、僕はその時たしか名古屋の教室のブログで、音楽の流行りはくるくる回るものだから、そのうち往年のロックのように楽器の音が目立つ曲が流行り出すだろうし、別に今この短い曲の中でカッコいいリズムギターを聴かせればそれでいいんじゃないかな!?今の韓国ミュージックも昔のアメリカのR&Bに影響を受けているわけだし!みたいなことを書きました。で、今年むちゃくちゃ流行った曲のひとつ、ミセス・グリーンアップルの「ライラック」。イントロのギターが激ムズ!カッコいいー!という賞賛の嵐で、弾いてみた動画がたくさんあがりました。実際、ライラックのイントロカッコいい!!最初はティムヘンダーソンさんやイチカさんみたいな凄腕ギターのストリームに影響を受けたような音色で、そのあとしっかり歪ませてロックサウンドになる。それを聴いて思ったことは、やっぱりそうだよね!です。流行のサイクル、スピードは激化しているものの、基本的にはくるくる回る。色々なギタリストやピアニストが、流行の音楽に対してすごく批判的なことをSNSで書いていたりするのをみて、あまり批判はしないほうがいいんじゃないかな…。と思っていました。流行りって、ミュージシャンにとってはすごく便利なツール。どんな流行りが来ても、サラッと捌いて弾けるような技術を身につけておいて、仕事で来たらすぐに対応する。そんで、流行りのテクニックやサウンドの中でも自分が好きなものはそのまま自分の演奏に反映させてしまう、という二重においしい思いができます。僕はブルースやジャズが好きですが、実はライトハンド奏法が結構得意なんです。
QUEENの映画が流行ったとき、同時にQUEENの曲もめちゃくちゃ流行ったので、ブライアン・メイの有名なギターソロはあらかたコピーしておこうかな、と思って練習していたら、I was born to love you という曲でライトハンド奏法が出てきて、おお!ブライアンそんなこともやるのか!と思いながらコピーした後、ちょっと面白くなってエディ・ヴァン・ヘイレンとか、スタンリージョーダンとかのフレーズを少し弾いてみたりしたからでした。それまでも一応ライトハンド奏法やったことはあったけど、そこで割と自分の演奏に組み込めるようになった感じがあります。そういうふうに、仕事として捌く技術を身につけることができると同時に、自分の演奏をレベルアップさせることができるかもしれないツールとして使うと、流行を追うってのはミュージシャンにとってめちゃくちゃ面白いよ!ってな話でした。今日洗濯機を回してるときになんとなく思ったことを書いてみました。